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マイクロ法人の実務 会計・税金

マイクロ法人に税理士はいらない?5年自力で回した結論と「1年目だけ頼む」という最適解

シャチョー

ひとり社長ラボの筆者。2021年からマイクロ法人(合同会社)を運営する現役ひとり社長。個人事業との二刀流を、実額と実録で記録しています。

「マイクロ法人に税理士は必要か」という問いに、私は5年分の実体験で答えられます。結論: なしで回せています。ただし、1年目の自分にアドバイスできるなら「初年度だけは頼め」と言います

2021年に合同会社を設立してから、顧問税理士なし・スポット依頼もなしで、記帳から決算・法人税申告まで全部自分でやってきました。この記事では、その難易度の実際と、5年やって見えた「頼む/頼まない」の合理的な線引きを書きます。

前提: なぜ税理士なしを選んだか

顧問税理士の費用は、小規模法人でも年15万〜20万円が相場です。一方、マイクロ法人の節税メリットは(私の場合)社会保険料の圧縮が本体で、維持費の年16万円との差し引きで成立しています。ここに税理士費用を上乗せすると、「税理士に頼むほど利益があるなら、そもそもマイクロ法人という選択の前提が変わる」という構造的な矛盾にぶつかる。だから自力を選びました。消去法です。

実際の難易度: 年間業務を難易度つきで全部見せる

マイクロ法人の年間ルーティン。毎月の社保納付から決算・法人税申告まで
時期業務難易度(私の体感)
毎月記帳(取引数件〜十数件)・社会保険料の納付簡単だが手間。納付は口座振替で自動化可
7月算定基礎届の提出簡単
7月・1月源泉所得税の納付(納期の特例)簡単(要事前申請)
1月年末調整・法定調書面倒(初回は特に)
決算期決算・法人税申告非常に困難(初年度は地獄)

山場は明確に法人税申告です。必要な申告書類は十数枚あり、法人の状況によって書くべき別表が変わる。ネット検索だけで独学するのは現実的ではなくて、私はfreee申告(年3万円強)に9割方を自動作成してもらって、それでも初年度は理解のために丸一日溶けた日が何度もありました。

希望もある: 2年目から作業は1/3以下になった

これは強調しておきたいのですが、法人の事務は毎年同じことの繰り返しです。1年目に苦しんで型を作れば、2年目の作業量は体感で3分の1以下。5年目の今は、各手続きが「自分用の手順メモを見ながら淡々とこなすルーティン」になっています。つらいのは最初の1周だけ、というのが実感です。

それでも「1年目だけは税理士」を勧める理由

全部自力でやり切った私が振り返って思うのは、一番効率的なのは「設立〜初年度の申告だけ税理士に頼み、その型を見て2年目から自力に切り替える」ハイブリッドだったということです。

  • 初年度は「届出の抜け漏れ」が一番怖い時期。プロの初期設定には再発しない価値がある
  • 2年目以降は同じ作業の繰り返しなので、1年目の完成形さえ手元にあれば自力で再現できる
  • スポット(決算のみ)なら顧問契約より大幅に安く、10万円前後から頼める

私はこの遠回りの授業料として、初年度の膨大な時間を払いました。それがこのブログの元手になっているので後悔まではしていませんが、時間の価値が高い人(本業が忙しい人)ほど、初年度外注の合理性は高いと思います。

頼む/頼まないの判断基準

自力でいける人: 事務作業が苦にならない/会計ソフト+申告ソフトをセットで使う前提がある/取引がシンプル(取引先が少ない・現金商売でない)/初年度に時間を投資できる。

頼んだほうがいい人: 本業が忙しく時間単価が高い/取引が複雑(在庫・許認可・複数事業)/「期限のある事務」が続かない自覚がある。正直、マメじゃない人にマイクロ法人自体を勧めないのと同じ理屈で、ここは自己認識が全てです。

頼む場合の探し方は、マイクロ法人の構造(法人+個人事業の二刀流)を理解している税理士を選ぶのがポイントです。二刀流に否定的な税理士も普通にいるので、無料の紹介サービスで「小規模法人・ひとり社長の対応実績」を条件に数人比較するのが失敗しにくい。税理士ドットコムのような紹介サービスなら、条件を伝えて複数候補から選べます(無料で相談でき、複数の候補から比較できます)。

もうひとつのやり方が、はじめからマイクロ法人を専門にしている事務所に直接頼むことです。たとえば菊池会計事務所の最安マイクロ法人パッケージは、個人事業主・フリーランスの法人化を前提にした税務顧問で、公式サイトの表記では月額1万円から・決算料0円からのリモート対応(電話/メール/Zoom)。二刀流の説明から始めなくていいのは、探す手間を考えるとかなり大きいです。

ただし顧問料は年12万円前後かかります。私の場合、法人化で変わった社会保険料は年30万円ほどなので払っても残る計算ですが、差額が小さい人は顧問料で消えます。同事務所自身も「削減効果の見積額が報酬の見積額を超える方限定」と条件を明示していて、そこは正直だと感じました。依頼を検討する前に、自分の場合いくら変わるのかを先に計算しておいてください。

まとめ

  • マイクロ法人は税理士なしで回せる。ただし法人税申告だけは会計ソフト+申告ソフト前提
  • つらいのは1年目だけ。2年目から作業は1/3以下になる
  • 最も合理的なのは「1年目だけスポットで税理士、2年目から自力」のハイブリッド

※本記事は筆者個人の体験と2026年7月時点の公開情報に基づく一般的な情報提供であり、税務助言ではありません。個別の税務判断は税理士にご相談ください。

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シャチョー

ひとり社長ラボの筆者。2021年からマイクロ法人(合同会社)を運営する現役ひとり社長。個人事業との二刀流を、実額と実録で記録しています。

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